夜になると膝が痛む女児
" かんしゃく(癇癪・カンムシ) , 膝痛 "
患者
4歳 女児
来院
2019年6月
症状と来院理由
寝かしつける時、膝の痛みを訴える。昼間は癇癪(かんしゃく)が多く親の言うことを聞かず天の邪鬼な行動をとる。8ヶ月前に弟が生まれてから赤ちゃん返りをして、できていたことができなくなった。
食が細くお菓子をよく食べる。
ネットで小児はりのことを知り来院された。
治療内容と経過
初診:表情が硬い。昼間は膝の痛みはない。全身的に皮膚が少し弛緩していて、肩背部分に緊張がある。腹部打診音は上腹部にガスが多い。肩背部を中心に施術する。
2診(3日後):かんしゃく続いている。膝の痛みも訴える。初診と同様の施術をする。
3診(2日後):膝の痛みは続いている。母親より「機嫌良くなり、明るくなった」とのこと。初診と同様の施術
4診(2日後):膝の痛みは続いている。機嫌よく来院してもよく笑い話すようになった。食事を以前より食べるようになってきた。
5診(2日後):膝が痛いと言わなくなった。かんしゃくも減った。食欲がないので肩背部の施術に腹部、足の施術を加える。
6診(2日後):寝付きよくなり、寝かしつけのときに訴えていた膝の痛みを言わなくなった。母親によく甘えるようになり、膝に乗ってくるようになったと母親が笑顔で教えてくれた。
膝の痛みを継続して訴えなくなり癇癪(かんしゃく)も減ったので施術を終了し、また問題があれば来院していただくようにした。
まとめ
幼児で膝の痛みを訴えることがあるが、整形外科的に問題がない場合、ストレス症状として痛みを発症する場合がある。
この症例では、母親に甘えたいのに我慢して甘えられないことがストレスになって痛みを感じていたと考える。
このように心身症的に発症した痛みも小児はりで改善することができる。
痛みが改善されるとともに、情緒も落ち着きを取り戻し親子関係が改善された。
症例番号
713